2022年12月24日土曜日

ドローンの大敵【風】/国土交通省の基準は風速5m毎秒です

 今日はドローンの飛行を予定していましたが、強風のため飛行を断念しました。


ドローンが最も苦手とするものが風。

国土交通省が定める「航空局標準マニュアル」
航空局標準マニュアル01 ※飛行場所を特定した申請で利用可能な航空局標準マニュアル
航空局標準マニュアル02 ※場所を特定しない申請用の航空局標準マニュアル
ではいずれも、5m/sを超える風がある場合には飛行を中止する旨が記載されています。
(両マニュアル/2-8-(3))
5m/s以上の突風が発生するなど、無人航空機を安全に飛行させることがで きなくなるような不測の事態が発生した場合には即時に飛行を中止する。


飛行申請で標準マニュアルを使う申請を行っている場合、風速5mを超える時は飛行はさせないことになります。オリジナルマニュアルで申請をしている場合、そのマニュアル毎に最大の風速等を記載しているかと思いますが、風速5mを超えても飛行させるマニュアルを申請で使う際には安全対策を明記しなくてはなりません。

上記のようにオリジナルマニュアルを使う場合5mを超えたら全く飛ばせないというわけではないですが、動画の通り、5mの風は動画の風切り音を聞いても分かるほど強めの風です。なんの安全対策もなく風速5mを超える風でドローンを飛行させることは、車で例えるなら凍結している道路をノーマルタイヤで走るようなもの。いつ制御ができなくなるか、機体を墜落させてしまうかわかりません。
これが、人や物件にぶつかってしまったら取り返しのつかないことになるかもしれません。

研究や緊急業務での使用以外ではやはり5m以上の風が吹く場合、飛行は避けるべきと考えます。

メジャーな機体の耐風性能をみると
・DJI Mini3 Pro 10.7m/s
・DJI Mini2 8.0m/s
・DJI MAVIC3 12.0m/s

と5m/sのマニュアルからみると、余裕があるように見えますが
上空に行けば行くほど、風は強くなりますし、瞬間的には倍の風が吹くこともあります。
要するに、機体的な余裕があるわけでもありません。

また、耐風性能以内の風だとしても長距離飛行をさせて、帰還させようと思ったときに向かい風だと、バッテリーの消耗も激しくなるのでバッテリーが持たずに不時着・墜落となってしまう可能性もあります。

バッテリー消耗の観点からも、やはり風速5m毎秒を超える場合には飛行は避けるべきです。

趣味の飛行等だと、この辺の知識が不十分な方もいるかも知れませんが、耐風性能=安全飛行可能風速では無いことにご注意ください。(国の基準は風速5m毎秒です)



また、一般的には地表より強くなる上空の風の状況を知る方法として、
【鳥が飛んでいるか】をみることで、上空の風の強さの参考にすることができます。
上空の風が強い時は鳥は木などで休むなどして飛んでいないことが多いです。風が強そうな(強い)ときに木などで休んでいる鳥が多ければ、上空は飛行困難な風が吹いている可能性が高いです。(ちなみに雀は風速10mではほぼ飛ばないで木陰や軒先に避難しているようです)
「(中型・大型の)鳥は飛んでいるものの風に流されている」ときは、見ての通り、ドローンにおいても飛行困難な風が吹いている状態なので地表の風速と鑑みて、飛行を判断してください。(ほぼ飛ばせない風が吹いていると思います)

ドローンパイロットとして風速計は必携アイテム(あと、天気予報)ですが、あわせて鳥の状況をみることで無理な飛行を避けられて、より安全な飛行を実現できるかと思います。

朝焼けの榛名山。


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